ガイドヘルパー資格の取得方法
ガイドヘルパー資格の取得方法は、自治体によって若干違いがあるのですが、ほとんどの場合受験資格はとくになく、誰でも受けられるようになっています。
また、すでに介護職員初任者研修や、介護福祉士などの資格を持っている方は、一部免除となるカリキュラムも。試験に合格する必要もなく、研修と演習を修了すれば資格を取得できるため、比較的難易度は低い資格といえそうです。
講座の費用価格帯はそれぞれ3万円〜4万円前後。それぞれの研修課程の内容と、かかる時間の目安は以下を参考にしてください。
視覚障害者 移動介護従業者 養成研修課程
移動介助の基礎知識や、障害の理解、障害者(児)の心理などについて、講義形式で学びます(11時間)。
さらに、移動介助の基本技術や応用技能について、演習形式で学びます(9時間)。
合計20時間の研修を修了すれば、視覚障害者の移動介護ができるガイドヘルパー資格を取得できます。
全身性障害者 移動介護従業者 養成研修課程
全身性障害者を介助する上での基礎知識や、移動介助にあたっての注意などについて、講義形式で学びます(12時間)。
さらに、移動介助の方法や生活行為の介助について、演習形式で学びます(4時間)。
合計16時間の研修を修了すれば、全身性障害者の移動介護ができるガイドヘルパー資格を取得できます。
知的障害者 移動介護従業者 養成研修課程
知的障害者の障害や、心理の理解、移動介助の基礎知識などについて、講義形式で学びます(13時間)。
さらに、移動介助の技術について演習形式で学びます(6時間)。
合計19時間の研修を修了すれば、知的障害者の移動介護ができるガイドヘルパー資格を取得できます。
自治体によって、カリキュラムの内容や時間は異なる場合があります。講座の受講費用についてもばらつきがあり、助成制度がある場合もあるので、詳しくはお住いの市区町村のホームページなどで確認することをお勧めします。
介護系の資格と好相性!
これから介護施設や訪問介護事業所で働くことを考えているなら、ガイドヘルパー資格と併せて、介護職員初任者研修や実務者研修など、介護系の資格もセットで取得するのがおすすめ。
実はガイドヘルパー専門の求人数はあまり多くなく、あってもパートやアルバイトなどが中心になります。
介護系の資格も持っていれば多くの求人から選ぶことができますし、介護現場ですぐにでも活躍できる人材として、就職活動もグンと有利になるでしょう。
逆に今、初任者研修や実務者研修の資格を持っていて訪問介護サービス事業所で働いている場合は、介護の資格だけでは視覚障害の方や全身性障害の方の外出サポートができないことがあるため、ガイドヘルパーの資格も持っていると仕事の幅が広がります。
自分自身のスキルアップにもなり、職場からは必要な人材として重宝されるので、2つ目、3つ目の資格として取得しておくのもおすすめです。
事業所側から見れば、ガイドヘルパー資格を持つ介護士は、さまざまな障がいへの知識やスキルを持ち、安心して仕事を任せられる人材としてとても魅力的。
実際ガイドヘルパーの資格を持っていると、基本給とは別に資格手当てや、特別業務手当てが付く事業所もあるようです。気になる場合は事前に確認しておきましょう。
気兼ねなく外出を楽しむことは、豊かな人生に欠かせない
ひとりで外出することが難しいような障がいを持つ方は、障がいのない人に比べて外出することをためらいがちです。
ホームヘルパーが通院や必需品の買い物などに付き添うことはありますが、あくまでも生活のための援助が仕事なので、娯楽目的の外出だと保険外の対応になってしまうことも。
でも、自分に置き換えて考えてみたらどうでしょう。自由に外出できずに過ごす日が続いたら、いくらインドア派でも、気分が沈んでしまうのではないでしょうか?
新しくできた商業施設をブラブラして、「こんなお店ができたんだ」「今はこんなものが流行っているのね」、近所を散歩して「またこの花が咲く季節がやってきたなあ」、登下校する小学生を見て「懐かしいなあ」etc・・・いろいろなものを見て触れることで、日常に変化が生まれ、気分もリフレッシュでき、心が豊かになるでしょう。
そんな何気ない時間は、誰にとっても人生を彩るかけがえのない時間です。
障がいのある人も気兼ねなく外出を楽しめるようにサポートするガイドヘルパーは、まだまだ認知度は低いですが、ニーズはとても大きく、人に喜ばれるやりがいのあるお仕事。
介護系の資格と併せて持つことで、さらに活躍の場が広がる資格でもあるので、興味のある方はぜひ、取得を検討してみてくださいね!