高齢者向けお菓子、知識と工夫で嚥下しやすく、楽しめるものに

使えるハウツー

高齢者が楽しく食べられるお菓子とは
クリスマスやお正月、お誕生日のお祝いなど、さまざまなイベントを華やかに盛り上げるスイーツ。
イベントごとに家族や仲間で集まって食べるスイーツが楽しみ、という方も多いのではないでしょうか?

もちろん介護施設などでも季節ごとのイベントは大事にされており、施設内でパーティーを催すことも多く見られます。

しかし、高齢者の方の場合は飲み込みを苦手とする方も多いですし、万が一喉に詰まらせてしまっては…と、どんなお菓子を用意しようか迷うこともありますよね。

そこで今回は、高齢者向けのお菓子を作る際に気を付けたい食材と、飲み込みやすくするための工夫をお伝えします。年配の方に喜ばれるポイントを押さえて、楽しいティータイムを!

高齢者に人気のお菓子

ほっと一息つきたいときのパートナーといえば、お菓子。高齢で食べることに不安があっても、お菓子が癒しになるのは私たちと同じです。

高齢者に向き、人気のあるお菓子は、だいたい以下の3種類に大別できます。

  1. (1)ゼリーやプリン、ババロア、アイスクリームなどの冷たいお菓子
  2. (2)マドレーヌ、カステラ、バウムクーヘン、ケーキなどの柔らかい洋菓子
  3. (3)お餅やお団子、おせんべいなどの和菓子

ただし高齢者の場合、歯が少ないなど噛むことに不安があったり、「ごくん」と飲み込むための喉の筋力が衰えていたりします。

これらのお菓子を高齢者が安全に楽しむために、注意しておかなくてはならないことを下記でご紹介していきましょう。

高齢者が飲み込みづらいものは?

高齢者が飲み込みづらそうにしている
まずは、高齢者の方や嚥下(えんげ=飲み込み)を苦手としている方にとって、何が飲み込みづらいのかについてみていきます。

普段の自分の食生活では全く問題なく飲み込めるようなものでも、高齢者の方にとっては飲み込みづらいものは意外と多くあるので頭に入れておいてくださいね。

(1)パサパサしたもの(おせんべい、カステラ、クッキー、さつまいもなど)

口の中の水分を奪ってしまい、口の中や喉にへばりつきやすいです。

(2)粘りが強いもの(お餅、団子など)

お餅やお団子は、年配の方に人気のお菓子。ただし、粘りが強いものは、口の中や喉に張り付きやすくなります。たとえ小さく切ったとしても次々と口の中に入れれば、小さな塊同士が粘りでくっつき合い、大きいまま食べるのと同じことに。
これが喉に張り付いてしまうと窒息の危険があるので、十分な注意が必要です。

(3)弾力のあるもの(こんにゃくゼリーなど)

弾力のあるものは噛み切れず食塊※①を形成しにくいため、飲み込みづらいです。

※①食塊とは・・・口の中に入れた食べ物を噛み砕き、唾液と混ぜ合わせてできた飲み込む前の塊のことを指します。

ここまでは、なんとなく知っているものや、飲み込みにくい理由が理解しやすい物が多いのではないでしょうか?ここからは意外に思える食材をご紹介します。

(4)寒天

寒天で作ったゼリーは固いので噛まないと飲み込みにくいですが、噛むと口の中でバラけてしまうので、嚥下が苦手な高齢者の方は飲み込みづらいという方も多いです。

(5)サラサラした液体(水、ジュースなど)

サラサラした液体や食品は、嚥下反射が起こる前に気道に入ってしまい、むせる可能性があるので注意が必要です。

最後の2つは意外でしたね。上で紹介したものは日常的に口にすることも多く、高齢者にとって食べやすいお菓子はどんなものなのか悩んでしまいます。

そこで、次のページでは嚥下しやすいスイーツや、嚥下しやすくするための工夫を取り入れた手作りお菓子をご紹介していきます。

飲み込みやすさをアップする3つの工夫

(1)ゼラチンを使う(ゼリーやプリンなど)

高齢者向けのお菓子:プリン
先程『寒天』は高齢者にとっては飲み込みにくく、誤嚥につながる食材だとご紹介しましたが『ゼラチン』をつかったものはOKです。

なぜかというと寒天は口の中で形が変わらず小さく砕かれていくだけでまとまらないのですが、ゼラチンは口腔内温度である18度で表面が溶ける特徴があるので、きちんとまとまって飲み込みやすい為です。

ゼラチンが原料となっているゼリーやプリンは、噛んだり飲み込んだりする力が弱い方でも食べやすく、おすすめのスイーツです。

(2)湿らせて食べる(カステラ・クッキー・おせんべいなど)

食べ方を工夫するといい高齢者向けのお菓子:おせんべい
口の中や喉に張り付いて飲み込みづらいとご紹介したカステラやクッキー、おせんべいですが、こちらは食べ方を工夫するだけで嚥下を苦手とする方でも食べやすくなります!

その食べ方のポイントとは「湿らせて食べる」です。湿らせると口の中でまとまりやすくなりますし、口の中の水分も取られない為、飲み込みやすくなります。紅茶やミルク、コーヒー、お茶など、そのお菓子に合う飲み物で湿らせてあげると、美味しさもアップしますね。

(3)喉に詰まりにくいお餅

お餅がべたつく理由は、もち米が原料であるためです。そこで、味は変わってしまいますが、原料を他の食材に代替すると喉に詰まってしまう危険性が低くなりますよ。

身近な食材で作る“代替餅”レシピはこちらのコラムにてご紹介していますので、ぜひご覧ください。

>嚥下(えんげ)しやすい「代替餅」料理をご紹介!

年配の方に喜ばれるお菓子のポイント

高齢であっても、うれしいお菓子のポイントは私たちと同じです。やっぱり一番は「おいしいこと」。

それから、ちょっと有名な老舗のお菓子や手間をかけて作った手作りお菓子、自分で作ったお菓子などは、ぐっとうれしく、おいしく感じるものです。

桜の季節の桜餅や、秋深まる頃の栗きんとんなど、季節を感じられるものもオススメですし、女性なら、見た目が可愛らしいことも喜ばれるポイントに。

レクリエーションの一つとして、そんなお菓子をみんなで作って食べるのもいいですね。

上でご紹介した嚥下しやすいコツを押さえながら、ぜひおいしいティータイムを楽しんでくださいね。

>おいしくて元気になる!介護食スイーツのススメ

アイデアひとつで高齢者にも食べやすく

今回は高齢者に喜ばれる人気のお菓子や、飲み込みやすくするためのポイントについてご紹介してきました。

嚥下しにくい高齢者は喉を詰まらせてしまいがちですが、そうなりやすい食材と原因を知って対策をすれば、意外と多くのものを食べることができます。

また、「寒天はダメだけれどゼラチンは大丈夫」というように、似ている食材であっても落とし穴がある食べ物もあるので気をつけたいですね。

高齢者の方もスイーツやお菓子を好きな方は多くいます。好きな物を何らかの事情で食べられないとなると、とてもストレスがたまってしまうもの。

そういったときには、アイデア一つで満足できるスイーツやお菓子を提供することも可能なので、ぜひ覚えておいてくださいね。

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